防災士とは、減災と社会の防災力向上のための活動が期待され、かつ、そのために十分な意識・知識・技能を有する者です。
特定非営利活動法人日本防災士機構(東京都千代田区。國松孝次会長)が認証する民間資格で、「自助」「互助」「協働」を原則として、 社会のさまざまな場で、減災と社会の防災力向上のための活動が期待され、かつ、そのために十分な意識・知識・技能を有する者として認められた人」のことを言います。
1995年に発生した阪神・淡路大震災では6,434人もの尊い人命が失われ、経済被害は約10兆円にものぼりました。
この震災で明らかになったことは、災害列島と呼ばれるわが国においては、「事前の防災対策」と「災害発生時の応急対応(減災活動)」の両面について「全国民的な備えが必要」だということです。
この教訓を活かすために、地域防災力の向上を担う新しい民間の防災リーダーを飛躍的に拡大・養成することをめざして、特定非営利活動法人日本防災士機構が設立され、2003年10月に初めての防災士が誕生し、防災士制度がスタートしました。
1.自助
自分の命は自分で守る。
自分の安全は自分で守るのが防災の基本です。
災害時に命を失ったり、大けがをしてしまったら家族や隣人を助けたり、防災士としての活動をすることもできません。
まず、自分の身を守るために日頃から身の回りの備えを行い、防災・減災に関する知識と技能を習得し、絶えずスキルアップに努めます。
2.共助
地域・職場で助け合い、被害拡大を防ぐ。
災害の規模が大きければ大きいほど、消防、警察などの公的な救援活動が十分に機能するまでには一定の時間がかかります。
そこで発災直後における初期消火、避難誘導、避難所開設などを住民自身の手で行うために、地域や職場の人たちと協力して、災害への備えや防災訓練を進めます。
防災士は、そのための声かけ役となり、リーダーシップを発揮します。
3.協働
市民、企業、自治体、防災機関等が協力して活動する。
日頃から、行政をはじめ防災・減災に関わる多様な機関、団体、NPOなどと密接に連携し、防災訓練等の活動を通じて、お互いに顔の見える関係をつくり上げ、「災害に強いまちづくり」をすすめます。
また、大規模災害が発生した際には、それぞれが可能な範囲で被災地救援・支援活動に取り組みます。
会員相互の交流と親睦を図り、一人ひとりのスキルアップと地域防災力の向上をめざす。
日本防災士会は、防災士の資格を有する有志で構成された特定非営利活動法人(NPO法人)です。
現在の会員数は8,105名(平成30年9月末日現在)です。
日本防災士会は、会員相互の交流と親睦を図り、一人ひとりのスキルアップと地域防災力の向上をめざし、安全で安心な社会の実現のために活動しています。
日本防災士会は正会員と賛助会員によって組織され、正会員は日本防災士会および支部に所属する
正会員は、この法人の趣旨・活動目的に賛同し、入会した個人(防災士または防災士と同等以上の防災知識・技能・経験を有する実務経験者、学識経験者)。
賛助会員(この法人の趣旨・活動目的に賛同し、活動を支援するために入会した個人及び法人、団体)については特定の知識・技能・経験は問いません。